アンサンブルフラン紹介 創立1977
L'Ensemble Franc (Since l997)

l997年、アンサンブルフランは創立20周年を迎えました。l977年に「青少年音楽日本連合」(通称ジュネス。 文化庁・NHK後援で合唱・マンドリンオーケストラ・オーケストラの3部門があり、学生から選抜して編成し公演・放送する〉のオーケストラ部門の弦楽器参加メンバーが何人か集まって、演奏会終了後も弦楽アンサンブルを続けていこうと言いだしたのが創立のきっかけでした。誰ともなく「卒業後の進路は違ってもこの気さくなメンバーで弦楽アンサンブルを出来るところまで続けていってみよう。」との声があがったのでした。団の名前は「気さくな」のフラン(Franc)です。

「出来るところまで」が、はや20年、よく続いたものだと本人たちが一番驚いています。今の団員構成は、初期メンバーの40代の者から、欠員のたびメンバーの推薦で入団してきた若手を加え、最も若い大学院生の20代まで、ふたまわりに近い幅広い年代をかかえています。学生オケで腕を鳴らした多士済々のメンバーがフランに集う唯一の拠り所は、「アマチュアであることを言い訳にせず、つねに高いレベルの演奏を目指す」フランの姿勢にあります。楽器を弾けるのはあたりまえ。楽器や譜面を道具に音楽を表現する。音楽を道具に作曲考の意思を表現する。作曲者の意思を借りて我々演奏家の感性を表現する。それも個人プレーではなく、有機的に繋がったアンサンブル総体としての意思・感性をもって表現する。そんなことを理想にしてフランは演奏に取り組んでいます。

アンサンブルフランは年2回、初夏の定期演奏会と冬季のシーズンコンサートの公演活動を行っています。レパートリーはバロックのヴィヴァルディ・へンデル・バッハあたりから古典派のモーツアルト・ベートーベン・ブラームスなど、ロマン派のシューベルト・メンデルスゾーンなど、その他、印象派ドビュッシー、民族派チャイコフスキー・ドボルザーク・ブリテン・エルガー・ストラビンスキーなどなど、有名所はほとんどカバーしています。
また、現代音楽や変わったところでは、ベルク・シェーンベルク・ウオルトン・武満・ヴィラロボス・芥川なども網羅しています。「新進の指揮者」を迎えての演奏会も回を重ねて40回以上となり、いま気がついてみると、過去お付き合いいただいた方々が皆、現在の日本音楽界を支える指揮者になっていらっしやるのにも喜ばしいことです。

アンサンブルフランは顧問の円光寺氏やテクニカルアドバイザーの山口氏・川崎氏・山崎女史のよき指導を得て、今日まで活動を続けてまいりました。 今後も、フランはフランの理想のもと、アマチュアらしく熱心に、アマチュアらしく楽しんで、またアマチュアであることに甘えずに音楽を追求していきたいと思っています。

(1997初夏Stein)

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